【2019年10月29日】VIX先物の建玉数を確認: ネットの売りポジションが増加

米中貿易戦争が緩和されそうな期待感やFRBの実質的なQE再開等を受けて,米国市場は最高値を更新しました.日本株市場も直近高値を更新し,どんどんあがっています.強気相場が訪れてきたかと思います.

イケイケドンドンで上がっている相場ですが,そういうときこそ下落した際の暴落リスクを考えるべきだと思います.

ということで,2019年10月29日時点でのVIX先物の建玉数を確認し,相場が下落した際に大きく下がるリスクを考えてみたいと思います.

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Commitments of Traders (COT) レポート

Commitments of Traders (COT) レポートは,米商品先物取引委員会(CFTC)によって,各上場商品の建玉明細を公表するように義務付けられている,市場参加者別の建玉報告書です.なお,CFTCは米国内の株価指数先物や通貨先物などの取引を監視する権限を持つ政府機関です.

COTレポートにはいくつか種類があり,Legacyレポートは Commercial と Non-commercial の2つに部類され,Traders in Financial Futures (TFF)レポートは金融商品である通貨や,債券,株式,VIXなどを4つに分類されます.COTレポートは現地時間の毎週火曜日での建玉数をその週の金曜の午後に発表されます.

Legacy レポートの分類は次のように考えられます.

  • Commercial: 実需の投資家,現物業者など
  • Noncommercial: 大口投機家,ファンド
  • Nonreportable: 非報告建玉(小口の投機家)

出典 Commitments of Traders
出典 Explanatory Notes

また,TFF レポートの分類は次のように解釈できます.

  • Dealer: 市場の仲介・売り方 (sell side).大手銀行や証券ディーラーなど.
  • Asset Manager: 機関投資家.年金ファンド,投資信託,保険会社など.
  • Leveraged Funds: ヘッジファンド.大口の投機家.
  • Other Reportable: 上記以外の報告義務のあるトレーダー.企業の中央銀行,小規模な銀行など.
  • Non Reportable: 非報告建玉.小口の投機家

参考(PDF) TRADERS IN FINANCIAL FUTURES Explanatory Notes

なお,Dealer は仲介なので,その他のカテゴリの参加者の逆のポジションを主に持つことになります.

VIX先物建玉数(2019/10/29)

まずは,VIX先物建玉数の推移を確認.なお,以降のグラフは2018年のVIXショック以降の推移です.

10月29日時点のVIX先物の建玉数は7月末頃の水準までもどってきています.ただ,VIXショック後の高水準である2018年10頃までは戻ってきていません.建玉数だけではまだまだ増えていきそうだと思います.

次にLegacyレポートを見てみます.上のグラフが実際の建玉数で下のグラフがネットの建玉数です.

大口投機家(Noncommercial)のネットの建玉数は大きくVIX先物ショートに傾いており,2019年5月頃の高水準まで膨らんできています.

最後にTFFレポートでVIX建玉数を見てみます.

ヘッジファンド(Leveraged Funds)のVIX先物のネット建玉数の水準は多いけれどもどんどん増えているわけではありません(下図 緑).実際,VIX先物の建玉数をみると,ショートだけではなくロングのポジションもそこそこあります(上図 緑).一方で,機関投資家(Asset Manager)VIX先物のネット建玉数はほぼスクエア1買玉と売玉が差し引き0になっているになっているものの(下図 赤),これはVIX先物のショートが多くなった結果です(上図 赤).

以上の結果,仲介(Dealler)のロングが高水準となっています.

短期のヘッジファンドと長期の機関投資家がともにVIXショートの動きがみられることから,短期的にも長期的にも低ボラティリティが続くと市場が考えていると,私は解釈しています.株価にとっては良い傾向ではあるものの,VIX先物ショートは高水準に溜まっています.これからも増えそうなことを考えると安心はできないように思います.いったん悪いニュースがでると株価下落が加速するぐらいのVIXショートは溜まっていると思います.

個人的には,適度にガス抜きをしたほうが,株価にとって良いとおもうんですけどね.

おわりに

2019年10月29日時点のVIX先物の建玉数を確認しました.VIX建玉数を確認した結果から,短期も長期も株価に強気であるように思います.その予想通りにしばらくは株価は上がるかもしれませんが,よくないニュースが出たときの株価に対するインパクトが大きくなるような状況ができているし,今後もそれが強化される気がします.

ということで,私はVIXロングのポジションを作りながら株価暴落に対するヘッジを行いたいと思います.

以上,ポジショントークでした(´ー`)

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