バフェット太郎10種ポートフォリオのバックテストをしてみたよ

にほんブログ村 米国株村の村民ならおなじみのバフェット太郎さん(@buffett_taro).控えめに言っても読者を煽るタイプのブロガーなので好き嫌いが分かれると思います.

私はバフェット太郎さん,結構好きなんですよね.バフェット太郎さん,すごいですよね.ブログは毎日2回更新だし,ブログは面白いし.

そんなバフェット太郎さんは,米国大型株の中から選んだ10種類の銘柄選び均等配分した,「バフェット太郎10種」というポートフォリオを組んで投資を実践されています.

私はその考え方は非常に参考になると考えていますが,そのポートフォリオってどんな特性があるのかいまいち理解できていません.

そこで,バフェット太郎10種をバックテストすることによって,定量的にポートフォリオの特性を理解しよう,というのが今回の内容です.

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バフェット太郎10種と投資戦略

バフェット太郎さんは,この10銘柄を毎月,構成比率の低い2銘柄を買い増して,均等配分になるようにリバランスする,ということを実践されています.

毎月の追加投資は約50万円のようです.すごい額ですね.

参考 2015年12月資産状況 | バフェット太郎の秘密のポートフォリオ(米国株配当再投資戦略)

バックテスト

条件と方法

バックテストは Portfolio Visualizer を用いました.garboflashさんがブログで紹介しているのを見かけて,使ってみるとすごく便利でした.米国株/ETFに投資をされる方は使ってみることをオススメします.

外部サイト 10本以上の海外ETFのポートフォリオを検証できるサイトを見つけたので紹介するよ | 関東在住福岡人のまったり投資日記

バックテストは以下の条件で行いました.赤文字は,バフェット太郎さんの投資方法とは異なるところです.

  • 2008年4月から2017年11月までのヒストリカルデータを利用1
  • 均等配分になるように毎月リバランスを行う
    • リバランスのコスト(売買手数料・税金)は無視
    • 構成比率が低い2銘柄を買い付けることによる調整はしない
  • 配当再投資を行う.ただし,ツールの仕様上,追加投資する場合は配当再投資を行わない

比較のため3種類のポートフォリオで比較します.

  • Portfolio1: バフェット太郎10種
  • Portfolio2: VTI 100%
  • Portfolio3: VTI 65% BND 35%

Portfoio3の配分は,バフェット太郎10種と同程度の標準偏差になるように恣意的に配分したポートフォリオです.

結果1:初期投資1万ドルで運用した場合

初期投資として1万ドルでポートフォリオを作って,追加投資をしなかった場合の結果です.

特性

検証期間の各ポートフォリオの特性をみてみましょう.

ポートフォリオ年間リターンリスク(標準偏差)最大ドローダウンシャープレシオソルティノレシオ2
Portfolio110.69%10.36%-22.03%0.981.61
Portfolio28.12%15.38%-36.98%0.550.79
Portfolio37.08%10.04%-34.29%0.680.99

バフェット太郎10種は,ただVTIを持っていただけのPortfolio2よりリターンが高く,同程度のリスクであるPortfolio3より最大ドローダウンが小さいことがわかります.そのことが,他より高いシャープレシオとソルティノレシオを達成できていると思います.

口座残高推移(トータルリターン)

残念ながらサブプライムローン問題による下落は入ってませんが,リーマンショックによる下落幅がバフェット太郎10種(Portfolio1)では小さいことがわかります.特筆すべき点は,リスク(リターンのバラ付き)がだいたい同じであるPortfolio3より下落幅が小さいところです.

ドローダウン

概ねバフェット太郎10種のドローダウンは,Portfolio2や3より小さく抑えられていますね.バフェット太郎10種は,2008年のリーマンショック時は大きくドローダウンを低減していますが,2015年のチャイナショックではドローダウンは他のポートフォリオと同程度です.

配当・分配金

バフェット太郎10種の配当の多さが目に止まります.2008年では,ポートフォリオの元金に対する配当利回りは2.5%ですが,2016年には3倍の7.5%になります.魅力的に感じます.

Portfolio2では,2008年から2011年までのじりじり株価が回復していくフェーズでは配当額はほぼヨコヨコです.BNDをいれているPortfolio3では,債券が配当額(分配金)をお仕上げていますね.それでも,結果的にはですが,バフェット太郎10種の方が沢山の配当が得られています.

年間リターン

年間リターンをみて気づくのは,市場平均(Portfolio2)に対して勝っている年がそれほどないことがわかります(4/10).これはバフェット太郎10種の構成銘柄がディフェンシブな銘柄が占めているからだと思います.

また,配当再投資の効果をみるには,十分に配当金が増えていないため,効果が薄いです.例えば,2015年のチャイナショック後からの回復時にはそれほど大きなリターンがみられません(配当再投資による押上効果が低い).配当再投資の効果が目にみえるくらい大きくなるには時間がかかりますね.

仮に検証開始時期を2009年の底値にすると,バフェット太郎10種は他のポートフォリオにトータルリターンで負けてしまいます.バフェット太郎10種は,リスク(リターンのバラつき)を抑えたうえでそこそこのリターンを狙うポートフォリオだということが解釈できます.

結果2: 初期投資1万ドルで毎月5000ドルの追加投資をした場合

最初に1万ドルでポートフォリオを構成し,毎月5000ドルの追加投資をした場合についてみてみましょう.

ただし,ここで行っている追加投資とリバランスはバフェット太郎さんが実践されている方法と異なること,ツールの都合上配当再投資が行われていないことに注意してください.

口座残高推移

バフェット太郎10種は,VTIのみからできたポートフォリオに口座残高で勝てていないことがわかります.

これは,VTIの振れ幅大きいこと(リスクが高いこと)がリターンを押し上げる効果につながったのだと思います.ポートフォリオのリターンに対して追加投資額が大きいので,リーマンショックやチャイナショックなどで大きく下がったときの追加投資が功を奏しているのでしょう.特にリーマンショック時は,株式のリターンとか誤差ですね.一方で,バフェット太郎10種はリスクが小さくあまり大きく下がらないため,その後の株価回復時にどかっと増えるということがないのかな,と思います.

ドローダウン

ドローダウンはこんな感じです.追加投資のおかげで見かけ上はドローダウンが小さくなっています.もちろん元本割れをしている期間はありますが.

バフェット太郎10種のまとめ

強み

  • 暴落時にポートフォリオの評価額の下落がマイルド3
  • 配当金がどかどか入ってくる.のちに,配当金生活を目論んでいるひとに適している

弱み

  • 配当再投資による効果が目に見えてくるには時間がかかる
  • 大きな下落が低減されるので,大きく下がったところでガッツリ買い増すということができない

雑感

バフェット太郎さんのポートフォリオである,バフェット太郎10種のバックテストを通して,その特性をみてきました.

その結果,過去のデータからは,バフェット太郎10種はリスクが抑えられてそこそこのリターンが得られるポートフォリオであることがわかりました.もちろん,今回検証できなかった,バフェット太郎のリバランス方法を用いると,ものすごいリターンが得られるかもしれません.機会があれば試してみたいなと思います.

あくまでも過去のデータを用いたバックテストの結果,低リスクであったということで,この先の未来も低リスクであるとは保証できません.今回は検証できていませんが,リーマンショックのような暴落時に下げ幅が小さかった理由が何で再現性があるかどうかを分析すべきでしょう.もちろんご本人はされているとは思います.

まぁ,バフェット太郎さんのような圧倒的な追加投資力がある方なら,リターンの大きさよりもリスクを小さくして,ひたすら追加投資するのがよいのかもしれませんね.

私はクソださい投資家なのでいろんな銘柄に目移りして,バフェット太郎さんのように10銘柄に絞ることはできません.何かあったら銘柄をいれかえるのかな?気になるところです.

ともあれ,相場で生き残った人すべてが勝者だと思っているので,リターンやリスクが自分にあっている投資方法でやっていければいいかなぁと思います.


  1. 本来はもっと昔から検証したかったのですが,バフェット太郎10種に含まれるPMが2008年3月28日にMOからスピンオフされてできているため,それ以前のデータがありません.そのため,2008年4月からのデータを用いています. 
  2. ソルティノレシオは超過リターンを下落したときのばらつきで割った値です.値が大きいほど,下落リスクに対してリターンが良いことを表します. 
  3. もちろん,保証されているわけではありません.念のため 

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