2018年は株式市場としては波乱の年ではありましたが,個人的には待ちに待った,複数の資産クラスを含むバランス型投信にレバレッジをかけた「レバレッジド・バランス投信」がでてきました.日興アセットマネジメントの「グローバル3倍3分法ファンド」です.
他の運用会社からも,レバレッジド・バランス投信がでてくる可能性はそれなりにあると思っています.FOY2018の懇親会でもそういう感触を掴みました(´ω`) そこで今回は,こんな感じのレバレッジド・バランス投信があったらいいなぁという願望を一度まとめておきたいと思います.
レバレッジド・バランス投信とは以下条件を含む投資信託を想定しています.
例えば,シャープレシオを最大にするポートフォリオに対して,ケリー基準でリターンが最大になるようなレバレッジをかける,ということを想定しています.
濃い原液の投信があれば,受益者が自身で自身のリスク許容度に合わせて資産配分を決めればいいわけです.そうな投信が欲しいですね.
もちろん,シャープレシオを最大とかケリー基準でリターンが最大といっても,正確な資産配分やレバレッジ比率はわかりません.過去の情報から未来を予測しているものですから.とはいえ,受益者のリスク許容度これぐらいだろうとレバレッジ比率を低めにしたり,とことんレバレッジをかけていたりするのも違うと思います.
関連して,毎月分配型のように定期的かつ積極的に分配金をだしていくのも不要だと思います.必要な額と時期は受益者が決めれば良いと思うから.
その投資思想をリスク・リターンの観点できっちり説明してほしいです.例えば,8資産を均等にしたバランス型投信があるとして,8均等にすること他の方法に比べてどこに優位性があるのかを定量的に説明して欲しいですね.
レバレッジをかける方法として先物を使う場合が多いと思います.その場合,金利コストは先物価格に織り込まれます.そうなると,実際どれくらいの金利コストを払ってレバレッジをかけているのか受益者には曖昧になります.そういう目にはみえにくいコストについても,説明があればうれしいです.
昨今の投資信託は信託報酬引き下げ競争が行われており,受益者にとっては基本的に良いことだと思います.一方で,運用会社としては収益が減ることになります.そのため,過度な信託報酬の引き下げであれば,最終的には受益者に不利益として返ってくると思われます.
リスクに対して十分リターンの高い投資信託を提供できているなら,少しぐらい信託報酬が大きくても問題ないと思います.
さらに,中身が同じであれば信託報酬などのコストでしか戦えなくなるインデックス・ファンドとは異なり,レバレッジド・バランス投信はファンドの独自性がだせると思います.いろんな思想があるのでいろんなポートフォリオができるはずです.なので,コストのみの競争にはなりにくいのでは?と思います.
日興AMさんのグローバル3倍3分法ファンドは悪くないファンドだと思っていますが,個人的には配分が気に食わないです.REITとか.いろんなレバレッジド・バランス投信がでてくることで,もう少し選択肢が増えるといいなぁとおもっています.
信託報酬値下げ競争で疲弊した運用会社さんは,レバレッジド・バランス投信を作ったら良いのでは?
他の運用会社からも,レバレッジド・バランス投信がでてくる可能性はそれなりにあると思っています.FOY2018の懇親会でもそういう感触を掴みました(´ω`) そこで今回は,こんな感じのレバレッジド・バランス投信があったらいいなぁという願望を一度まとめておきたいと思います.
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レバレッジド・バランス投信
まずはレバレッジド・バランス投信って何か?ということについてまとめましょう.レバレッジド・バランス投信とは以下条件を含む投資信託を想定しています.
- 複数の異なる資産に投資している(分散投資)
- 投資対象の資産が地理的に分散されている(世界分散)
- 信託財産の純資産総額以上の投資を行っている(レバレッジ投資)
- 指数に連動している資産から構成される(インデックスファンド)
レバレッジド・バランス投信に期待すること
私は以下のことをレバレッジド・バランス投信に期待しています.- カル○スの原液のような濃いレバレッジド・バランス投信が欲しい
- 資産配分にきちんとした説明が欲しい
- 投信の中身を明確にして欲しい
- 信託報酬はそれほど安くなくても良い
濃い原液のようなレバレッジド・バランス投信が欲しい
基本的には,広く世界に分散された,ある投資思想に基づいて構成されたポートフォリオ全体に対してレバレッジをかけたものを望んでいます.濃い原液といっているのは,資産を最大化するのに適切なレバレッジをかけたもの,という意味で言っています.例えば,シャープレシオを最大にするポートフォリオに対して,ケリー基準でリターンが最大になるようなレバレッジをかける,ということを想定しています.
濃い原液の投信があれば,受益者が自身で自身のリスク許容度に合わせて資産配分を決めればいいわけです.そうな投信が欲しいですね.
もちろん,シャープレシオを最大とかケリー基準でリターンが最大といっても,正確な資産配分やレバレッジ比率はわかりません.過去の情報から未来を予測しているものですから.とはいえ,受益者のリスク許容度これぐらいだろうとレバレッジ比率を低めにしたり,とことんレバレッジをかけていたりするのも違うと思います.
関連して,毎月分配型のように定期的かつ積極的に分配金をだしていくのも不要だと思います.必要な額と時期は受益者が決めれば良いと思うから.
資産配分にきちんとした説明が欲しい
複数の資産を組み合わせてポートフォリオを作る以上,何らかの投資思想があるはずです.シャープレシオ最大になるようなポートフォリオや最小分散,リスクパリティなどなど,いろんな投資思想があります.それぞれ,実現可能性なども含めて得手不得手がありますね.その投資思想をリスク・リターンの観点できっちり説明してほしいです.例えば,8資産を均等にしたバランス型投信があるとして,8均等にすること他の方法に比べてどこに優位性があるのかを定量的に説明して欲しいですね.
投信の中身を明確にして欲しい
他の投資信託/ETFでも言えることですが,それぞれの資産の基準価格への寄与を説明してくれるのはもちろん,レバレッジをかけているのでその金利コストについても説明が欲しいです.レバレッジをかける方法として先物を使う場合が多いと思います.その場合,金利コストは先物価格に織り込まれます.そうなると,実際どれくらいの金利コストを払ってレバレッジをかけているのか受益者には曖昧になります.そういう目にはみえにくいコストについても,説明があればうれしいです.
信託報酬はそれほど安くなくても良い
これは期待しているという話ではありませんが,信託報酬などのコストは0.5%程度であれば十分だと思います.実際,グローバル3倍3分法ファンドの信託報酬はだいたいそれくらいです.昨今の投資信託は信託報酬引き下げ競争が行われており,受益者にとっては基本的に良いことだと思います.一方で,運用会社としては収益が減ることになります.そのため,過度な信託報酬の引き下げであれば,最終的には受益者に不利益として返ってくると思われます.
リスクに対して十分リターンの高い投資信託を提供できているなら,少しぐらい信託報酬が大きくても問題ないと思います.
さらに,中身が同じであれば信託報酬などのコストでしか戦えなくなるインデックス・ファンドとは異なり,レバレッジド・バランス投信はファンドの独自性がだせると思います.いろんな思想があるのでいろんなポートフォリオができるはずです.なので,コストのみの競争にはなりにくいのでは?と思います.
おわりに
今回は,私がレバレッジド・バランス投信に期待することを書いてみました.日興AMさんのグローバル3倍3分法ファンドは悪くないファンドだと思っていますが,個人的には配分が気に食わないです.REITとか.いろんなレバレッジド・バランス投信がでてくることで,もう少し選択肢が増えるといいなぁとおもっています.
信託報酬値下げ競争で疲弊した運用会社さんは,レバレッジド・バランス投信を作ったら良いのでは?
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