世界の人口動態から長期投資に適した地域を考える

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20年,30年と長期に投資する場合には,投資対象がその間平均的にはぐんぐんと成長することを期待して投資をしているはずです.そういう意味で,長期投資に適した地域とは,長期に渡って経済成長が期待できる地域を投資対象とすることが望ましいと思います.しかし,我々凡人は数年,数十年先の未来を正確に推測することはできません.

とはいうものの,かなりの確度でわかるものがあります.それが人口動態の推計です.人が増えるにともなって,食べ物が消費され,日用品が消費されていきます.いわゆる人口ボーナスというやつで,人口が増え続ける国や地域は経済が成長しやすいといえます.したがって,長期投資をするなら,20年,30年投資する間,人口が増え続けると思われるところに投資するのが適していると私は思います.

ということで,今回は世界の人口動態推計をもとに,各地域毎に長期投資の対象として魅力的かどうかを考えてみたいと思います.

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世界の人口動態

国連の人口動態推計(United Nations Population Division)のデータを元にグラフを作成しました.

出典 United Nations Population Division

グラフの凡例をクリックすると,クリックされたものを非表示にできます.例えば,「World」をクリックすると世界の人口推計が非表示になります.人口比率の低い地域の推計を見る場合は利用してみてください.

世界

世界人口は2015年に74億人から順調に増え,2055年には100億人,2100年には110億人超えになる見込みです.人口の増加スピードは徐々に緩やかになっていくようですが,問題のない程度だと思います.そういう意味で,世界全体に対して投資するというのは,長期投資として成功率の高い投資だと言えるでしょう.例えば,VTとか楽天・全世界株式インデックス・ファンドとかで投資するのが良さそうです.

人口比率でみると,2015年現在では,60%がアジア,16%がアフリカ,10%がヨーロッパが占めています.2050年では,アフリカのみ比率が増加してますが,ほかの地域は減っていきます.

アフリカ

アフリカの人口の増加はすさまじいものがあります.他の地域では,横ばいか放物線を描いて落ちていく地域が多いものの,アフリカでは線形で増えていく予想になっています.アフリカという地域は長期投資の対象として非常に魅力的ですね.

アジア

アジアは,2055年までは人口は増加していき,そこから放物線を描くように人口が減少していく予想になっています.アフリカの人口増加率が圧倒的なので,世界の人口比率をみると,アジアの存在感は小さくなっていくものの,2100年時点でも世界の人口の4割を占めています.アフリカより人口増加率は低いからといっても,これから20年,30年は人口増加が見込まれることから,長期投資の対象に十分なると思います.

ヨーロッパ

一方,ヨーロッパ全体を長期投資の対象とするのはなかなか厳しそうです.なぜなら,現時点ですでに人口増加は横ばいになっており,数年で減少に転じるからです.ヨーロッパを投資対象とする場合は,国ごとに分けて考えた方が良さそうです.

オセアニア

オセアニアは,世界に占める割合は非常に小さいですが,オセアニア自体は,アフリカと同様に2100年時点でも人口が増加しています.長期の人口増加が見込まれる点で,オセアニアは長期投資の対象となりえますが,経済規模が小さいので投資として大きな旨味はなさそうです.

北アメリカ

北アメリカはアメリカとカナダしか含まれていないため,他の地域と比べると人口数は見劣りしますが,先進国でこの人口増加はすごいと言わざるをえません.(それと比べて,我が国ときたら…)この先,2100年までは人口が増加し約1.5倍なる見込みです.長期投資の対象として北アメリカは魅力的だと思います.

ラテンアメリカとカリブ海地域

ラテンアメリカとカリブ海地域は2060年までは人口増加をするように見込まれています.北アメリカの2倍程度の人口で,2060年までは北アメリカよりも人口増加のスピードが大きいです.長期投資の対象として十分魅力的だと思います.

雑感

  • 世界の人口はまだまだ増え続ける見込みなので,世界全体に投資するのは非常に成功率の高い投資だと思います.
  • 地域別にみると,人口減少がすでに始まりかけているヨーロッパや規模が小さすぎるオセアニアを除く,アフリカ,アジア,北アメリカ,ラテンアメリカとカリブ海地域に対して,長期投資をするのは良さそうです.
    • それにしても,調べてみてはじめて,アフリカの人口増加の強さを認識しました.
  • 一方で,アフリカやアジアなど沢山の国々を一つにまとめてるため,おんぶにだっこになっている国もあります.例えば我が国のように.もちろん,各国を個別に見ると,人口減少している地域であっても,人口増加している場合があります.個別には,そのような国に対して投資すると成功率が高くなると思います.
  • 今後は各地域を掘り下げていきたいと思います.

参考