グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)の運用報告書(第1期(2018年10月4日〜2019年9月24日))が公開されました.ようやく1年間のファンド運用内容の報告書が出たということで,実際の運用にかかった経費について確認したいと思います.
総経費率
運用報告書には参考情報として総経費率が載っていたのでそちらを引用します.なお,総経費率は,期中の運用・管理にかかった費用の総額1募集手数料や売買委託手数料および有価証券取引税を除く.を期中の平均受益権口数に期中の平均基準価額をかけた数で割った値です.
総経費率は0.67%となっており,信託報酬で実質的な負担額の0.44%(税抜)に0.23%分のコストが上乗せされたかたちとなっています.個人的な感想としては,月次レポートから推計していた実質コストは0.8%くらいをみこんでいたので,十分低く抑えられているのではとみています.
ただし,注意しないといけないのは,レバレッジをかけるためのコスト,つまり金利コストについては先物価格に織り込まれていることです.今の金利水準ではそこまで気にかける必要はないと思います.しかし,世界的に金利水準が高くなっていく状況では,先物価額の変動を注視していく必要があると思います.
組入銘柄およびファンド
ついでに組入銘柄と組入ファンドも確認してみます.厳密には,グロ3が投資しているグローバル3倍3分法ファンド(適格機関投資家向け)の組入状況です.
先物部分には,TOPIXと各国の債券が組み込まれています.今まで明示的に債券先物のデュレーションは10年とはいわれてこなかった気がしますが,ここで確認できます2もちろん隔月決算型では隔月で運用報告書がでているので,これではじめて明らかになったわけではありません..その他の株式・REITについてはそれぞれのマザーファンドに投資していますね.
比率としては,概ね狙っている水準となっています.
おわりに
ということで,グロ3の運用報告書から総経費率と組入銘柄・ファンドについてざっとみてみました.
1年間の実質コストとしてはかなり低く抑えられているのではないかと思います.ただし,これはリスク・リターンを含めて私が個人的に思うコスト水準として十分低いと思っているということに注意してください.日頃から各種のファンドの実質コストに目を光らせ,目の超えた方からすると高いのかもしれません(´ー`)
いずれにしても,グロ3は相場の助けもあり,なかなか良い出だしとなった1年だったのではないかと思います.
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