2020年3月27日(金)にOATアグリオの定時株主総会があったので行ってきました．なんだかんだで，3年連続で参加していることになります．
昨年同様，今回も感想を交えつつその内容を整理したいと思います．
ちなみに昨年の株主総会はこんな感じでした．
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OAT アグリオ
OATアグリオは，農薬と肥料など化学肥料の製造・販売を行う企業です．防除技術・施肥灌水技術・バイオスティミュラントの3つのアグリテクノロジーで食糧増産へ貢献を目指している企業です．バイオスティミュラントは，植物の免疫力を高め，環境や害虫に対する耐性や成長を強化する技術です．そのほかに，作物に必要な水と肥料を自動的に施用する，養液土耕栽培システムの販売も行っています．
2018年に買収した，スペインのLIDA社，オランダのクリザール社が，通期で業績に反映されるようになりました．その結果，事業ポートフォリオとして，農薬:肥料が7:3ぐらいだったのが5:5になってきました．個人的にはバイオスティミュラントが伸びてきそうに思っています．
通期業績としては，買収の結果売上は大きく伸びたけど，営業利益等は減っています．これは，不採算会社の解散や買収に簿価の上昇1棚卸資産の再評価で，通常，償却されるはずが，資産価値が認められたためとのこと．，買収子会社の薬害の補償金などの一時的な損失が主な原因です．
株主総会の雰囲気
ちょうど3月の三連休前の金曜日で，翌日から都内は自粛するように言われていた時期だったので，株主総会もきっちり新型コロナウイルス対策がされていました．受付では手指消毒，会場では2m間隔置きに椅子が配置されていました．
参加している株主の年齢層は例年通り高めの印象でした．平均50歳くらい？
今回の株主総会を経て，経営陣ががらっと刷新しました．株主総会後に，新経営陣からの意気込み的なお話がありました．今後どのようになるのかしばらく様子見ですね．
質疑応答
株主総会の質疑について，メモと記憶を頼りに内容をまとめます．が，執筆時点でもう2ヶ月前のことなので，書いているので間違いがあるかもしれません．重要な事項に関しては，IRに直接尋ねることをオススメします．
スマート農業について
スマート農業ということで，ドローンを使った農薬散布と機械学習を用いた施設園芸の紹介があった．施設園芸の方は，農薬量7割減で収量も倍増ということで効果がわかりやすかったが，ドローンの方はどのような効果があるのか．効率的に農薬を撒けるから農薬の量が減るみたいなことはあるのか．
農薬が高品質なので，ドローンで撒いたからといって，農薬の量自体が減るわけではない．もっとも効果があるのは，ドローンで自動化することで，人件費が削減できること．
必ずしも投資家目線ではないですが，個人的にはスマート農業には興味があります．投資家目線では，本業の農薬・肥料とは違ったシステムの話で，OATアグリオとしてどこにアドバンテージがあるのか，どこに収益を求めるのか興味があります．
研究開発費について
研究開発費が増えているけど，その効果はいかほどか？また，今後の見通しは？
研究開発の効果としては最近は停滞気味．海外には積極的に出ていっている．
農薬の規制は厳しくなる一方で，その対応にかかっている部分も大きい．もちろん，画期的な製品ができることが望ましいが．
会計監査法人の変更について
今回の議案では会計監査法人の変更が含まれているが，なぜ変更するのか．
会計監査法人としては，ずっとトーマツにお願いしていた．同じところにずっとお願いするのはよくない上，今までの国内が中心だったのがM&Aを経て海外比率が大きくなってきた．そこで，海外の監査を含めて，どこにお願いするのが適当かを検討した結果，あずさが良いということになった．
なお，トーマツと意見の相違があるわけではない．
新型コロナウイルスの農業分野の影響について
新型コロナウイルスが流行している．農業分野についてどのような影響がありそうか．
農薬原料は中国に頼っている．一時的に原料調達が滞ったところもあったが，現時点（株主総会時点）ではそれも解消している．
ヨーロッパの方は外出禁止になっているので，物流と人ともに影響がでてきている．
農業生産物については，農業生産者が減らすようになってくると減ってくるだろう．
人間食べないと生きていけないので，農業生産物への影響はそこまでないのではないか，と思っています．高級な食物であれば，外食が自粛されているなかでは，減りそうなものですが，そういうものばっかりでもないと思いますし．まぁ実際時間が経ってみないとわかりませんね(´・ω・`)
中期計画について
中期計画は策定しているなら教えてほしい．また，その進捗状況はどうなのか．
内部では中期計画は立てている．現在は公開していないが，公開する時期が来たら公開するが，今はその時ではない．
おわりに
ということで，今回は2019年12月期のOATアグリオ株主総会についてざっとまとめました．
もともと参加される株主は例年そんなに多くなかったので，COVID-19対策も十分されていました．
進行期の業績への影響はやはり気になるところですが，こればっかりは実際に数字がでてこないとわからないですね．まぁ，私はかわらずホールドしながら，様子をみたいと思います．
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