Twitterを眺めていたらひふみワールドのセミナーが大阪であることを知り,予定が空いていたので,急遽当日セミナーに申し込んで参加してきました.
アクティブ投資を行う運用会社のセミナーは行ったことなかったこと,ひふみ投信しかなかった1ひふみ投信の他にひふみプラスやひふみ年金がありますが,これらはすべてひふみ投信マザーファンドに投資しているため実質ひふみ投信ひとつです.ところに,ひふみワールドが新規設定されたことに興味があったのも理由です.
今回はセミナーでのひふみワールドの情報をまとめるとともに,私の思うところも合わせてまとめたいと思います.
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ひふみワールド
投資対象は日本を除く世界
ひふみワールドは,日本株をメインの投資先とするひふみ投信に対して,日本を除く世界全体が投資対象となっています.
ひふみワールドでは,特定の国に資産の何%を投資するというような制限を設けておらず,自由な設計で守りながらふやす運用(シャープレシオの高い運用)を目指すようです.
セミナーではモデルポートフォリオがこんな感じということで国ごとの割合が示されていましたが,米国の中国株の投資規制に影響し,状況に応じてポートフォリオは変わるということが説明されていました.
他のアクティブ投信と違うのは足で稼ぐところ
ひふみ投信と同じく,ひふみワールドも最大の特徴は「足で稼ぐ運用」というところです.
足で稼ぐ運用とは,実際にレオス・キャピタルワークスの運用チームが企業に訪問して企業を理解して投資するとともに,対話によって企業の成長を促すような運用です(hassの解釈).
セミナーでは米国企業2社を訪問した際のエピソードを熱い思いを込めて説明されていました.詳細は割愛しましが私の印象では,いろいろな指標だけではなく経営者の思いや企業間の関係性は実際に話を聞かないと確かにわかんないだろうなぁと思いました.
また,似たような世界株のアクティブファンドは他の運用会社からも出ていますが,そのほとんどがファンド・オブ・ファンズ形式であったり,企業調査等を現地に外部委託したものがほとんどのようです.ひふみワールドのような,自社で直接企業調査を行うところは大きな特徴ですね.
ひふみ投信とひふみワールドの関係は?
最近ではひふみ投信でも米国株に投資しています.ただし,ひふみ投信の米国株投資は日本株の大型株の代替として投資しており,総資産の10%から15%くらいまでとしているようです.
一方でひふみワールドは,先に書いたように,国ごとの投資比率に定めはなく自由に投資します.
企業調査という観点では,世界企業の調査自体は2015年からはじめていたようです.これは,日本株を投資する際でも,取引先の海外企業の情報がビジネス全体を理解するのに非常に重要となるからのようです.
ということで,企業調査という意味ではひふみ投信とひふみワールドは相互関係があると思われます.
信託報酬は年率1.48%と高め
信託報酬は年率1.48%(税抜)と,インデックスファンドに馴染みの深い人にとっては高めです.1.48%というのは,つみたてNISAを意識して設定したとのこと2海外投資を対象としたアクティブファンドのつみたてNISA対象の信託報酬上限は年率1.5%です..
ただし,ひふみワールドはつみたてNISA対象ファンドにはなっていません.それは,アクティブ型ファンドのつみたてNISA対象指定の条件のひとつに,設定されてから5年運用されている実績が必要があるためです.これはしようがないでしょう.
おわりに
ということで,ひふみワールドのセミナーの内容をざっとまとめました.
どのアクティブファンドにも通じることですが,結局のところ,リターンというよりアクティブファンドの理念(ひふみ投信,ひふみワールドでいうと,投資を通じて社会に貢献)に賛同できるか,そして実際にそのような投資がされているかが重要だと思います.
リターンについては事後的に簡単に計測できますが,後者に関しては定量化は難しそうに思います.実際できるんでしょうかね?個人的には,アクティブファンドの価値は後者だと思うので,そこが定量化できると良いと思います.
また,アクティブ投信は受益者との対話も非常に重要になってきますが,これもコスト増につながってるんだろうなぁと思います.
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