【日本株編】サブプライムショックとリーマンショック時に強かった銘柄たちとは?

先日はリーマン・ショック時の米国株の最大ドローダウンを調べました.

当然,日本株の場合どうだったのかも気になりますよね.現在の日本株はかなり好調ですし.好調なときこそ暴落のことを気にしておきたいですね.

ということで,今回はサブプライムローン問題からのリーマン・ショックが発生したときの日本株を対象に,最大ドローダウンが小さかった銘柄を調べてみました.

スポンサーリンク

調査方法

調査方法は次の通りです.

  • 対象期間は2007/01/01から2008/12/31までです
  • 対象銘柄は,2017/11/30時点で,JPX日経インデックス400(JPX400)に含まれている銘柄です

なお、今回の調査でのドローダウンが,サブプライムローン問題によるものであったり,リーマン・ショックによるものだったりするとは限らないことには注意をしてくださいね.

2007年から2008年の日経平均の値動き

まずは2007年から2008年までの日経平均の値動きを確認してみましょう.

日経平均は,サブプライム・ショックの発生にともない大きく値を下げていますね.この期間のS&P500と比較すると,米国不動産の問題にかかわらず,日経平均の方がより大きな下落をしています.このときのS&P500は20%くらいの下落ですが,日経平均は34%程度下落しています.

さらに,リーマン・ショックが発生すると,日経平均はサブプライム・ショックと同じくらいのドローダウンが発生しています.このとき,S&P500と日経平均はともに40%強の下落です.

以上のように,米国よりは日本の方が大きな影響を受けています.

結果

JPX400採用銘柄のうち,2007年から2008年の間の最大ドローダウンが小さかったトップ10銘柄を調べ,以下の表にまとめました.参考に,その2年間の累積リターンも載せています.表が途中で切れている場合は横にスクロールすると見れます.

コード銘柄名業種最大ドローダウン累積リターン
9003相鉄ホールディングス陸運業16.32%0.75%
4661オリエンタルランドサービス業19.27%17.83%
8113ユニ・チャーム化学22.71%-3.98%
2809キユーピー食料品22.85%18.20%
9041近鉄グループホールディングス陸運業24.39%17.28%
2651ローソン小売業27.56%20.98%
8028ユニー・ファミリーマートホールディングス小売業28.31%17.77%
9533東邦瓦斯ガス業28.40%1.72%
9787イオンディライトサービス業28.80%96.60%
9045京阪ホールディングス陸運業29.06%-21.80%

米国の場合は,ヘルスケア,食品・日用品,公益セクターの銘柄が上位にランクインしていました.

日本の場合もディフェンシブとよばれる業界の銘柄がランクインしていますね.あと,目につくのは鉄道企業が3企業,コンビニが2企業がランクインしていることですね.

では,それぞれについて詳しく見ていきましょう.なお,各企業の事業セグメントは現在のものであり,2007年/2008年当時のものではないことに注意をしてください.

1位: 相鉄ホールディングス

相鉄HDが1位で,最大ドローダウンは16.32%です.

相鉄HDは,神奈川県地盤の鉄道事業者です.ね事業セグメントとしては,鉄道業とバス事業からなる運輸業,スーパーマーケットのそうてつローゼンなどからなる流通業,マンションの開発・分譲や賃貸などの不動産業,相鉄フレッサインやサンルートからなるホテル業の4つを行っています.

株価の推移をみると,380円から420円の幅のレンジで推移しているところに,リーマン・ショックが発生し,一時的にレンジ下限の380円を割っています.しかし,リーマン・ショック前の高値から半値付近の400円まですぐに値を戻しています.

2位: オリエンタルランド

2位はオリエンタルランドです.最大ドローダウンは19.27%です.

オリエンタルランドはみんな大好き東京ディズニーランドを運営する企業ですね.事業セグメントは,東京ディズニーリゾートを運営するテーマパーク事業と東京ディズニーランドホテルなどのホテルを運営する不動産事業の2つです.

株価の推移をみると,値動きがあらいですね.サブプライム・ショックには無関係のように動いているようにみえるものの,6000円から7000円の間を行ったり来たりしています.リーマン・ショック時には流石に反応して7300円付近から6000円ぐらいまで大きく下落しているものの,すぐに7000円台まで値を戻しています.さらに,そのまま7500円まで上昇しています.

3位: ユニ・チャーム

3位はユニ・チャームで,最大ドローダウンは22.71%です.

ユニ・チャームは衛生用品の大手メーカーですね.事業セグメントは,ベビー用品のベビーケア事業,生理用品のフェミニンケア事業,大人用おむつなどのヘルスケア事業,化粧水などのクリーン&フレッシュ事業,ペットフードなどのペットケア事業の5事業です.

株価の推移をみると,オリエンタルランドより値動きが激しいです.2007年は6500円から7500円のレンジを行ったり来たりしていましたが,2008年に入り,株価が7500円を超えて上昇していたところで,リーマン・ショックが発生しています.リーマン・ショック時には,8500円あたりから6500円付近まで大きく下落し,その付近で横ばっています.

4位: キユーピー

キユーピーが第4位です.最大ドローダウンは22.85%です.

キユーピーはマヨネーズなどの調味料を主力とする食品メーカーですね.キユーピーは6つのセグメントからなる事業を展開しています.マヨネーズやドレッシングなどの調味料事業,卵の加工品のタマゴ事業,サラダ・惣菜の製造のサラダ・惣菜事業,パスタソースや育児食・介護食などの製造をする加工食品事業,ヒアルロン酸などのファインケミカル事業,食品の運送・補完などを行う物流システム事業です.

キユーピーの株価推移をみると,2007年初から上昇していた株価が,サブプライム・ショックが発生すると,2007年初まで値を下げています.しかし,2007年10月に2番底をうつと1200円の高値まで上昇しています.ただ,高値でもみあったあと,2008年に入ると大きく下落し,2008年7月には900円程度まで下がります.その後は,リーマン・ショックで一時的な下げはあるものの,1200円を超えるまで株価は上昇しています.

5位: 近鉄グループホールディングス

5位は近鉄GHD(当時は近畿日本鉄道)で,最大ドローダウンは24.39%です.

近鉄は営業キロ数で国内最大の私鉄であり,大阪・奈良が地盤の鉄道企業です.近鉄の事業セグメントは,鉄道やバス・タクシーなどの運輸事業,不動産販売・賃貸・管理を行う不動産事業,百貨店や飲食などの流通事業,ホテル・旅行や映画などのホテル・レジャー事業の4つです.

近鉄の株価の推移をみると,サブプライム・ショックもリーマン・ショックもあんまり関係ない値動きをしているようにみえます.リーマン・ショック前は,それまでサポートになっていた340円を割ると300円くらいまで株価が下落しています.しかし,2番底をうつと,リーマン・ショックで一時的な下落があったものの,2008年末には400円を超えるまで株価は上昇しています.

6位: ローソン

第6位はローソンです.最大ドローダウンは27.56%です.

ローソンは国内大手のコンビニフランチャイザーです.三菱商事の子会社ですね.ローソンの事業は国内コンビニエンスストア事業ローソンストア100事業成城石井事業エンタテイメント事業海外事業の5つのセグメントからなります.

ローソンの株価推移をみると,2007年は5月から9月まで20%強の下落のあと,2008年8月頃までは大きく上昇しています.リーマン・ショックが発生すると株価は一時的に下落はするものの2008年末までに値を戻しています.

7位: ユニー・ファミリーマートホールディングス(ファミリーマート)

ユニー・ファミリーマートHD(当時はファミリーマート)が7位です.最大ドローダウンは28.31%です.

ユニー・ファミリーマートは国内大手のコンビニフランチャイザーですね.ユニー・ファミリーマートの事業は,ファミリーマートやサークルKサンクスのコンビニエンスストア(CVS)事業とユニーなどの総合スーパーを運営する総合小売(GMS)事業の2つのセグメントからなります.

株価推移をみると,サブプライム・ショックの影響はほとんどみられず,3000円から3500円の間のレンジで株価は推移しています.ローソンと同じように,2008年は大きく株価が上昇しますが,リーマン・ショックでは一時的に株価は下落しています.2008年末には,リーマン・ショック前の高値の半値まで戻しています.

8位: 東邦瓦斯

東邦ガスが第8位です.最大ドローダウンは28.40%です.

東邦ガスは愛知県に地盤を置く,東海3県(愛知,岐阜,三重)をエリアとする一般ガス事業者です.東邦ガスは,ガス事業,取り付け工事やガス機器販売などの工事及び器具事業LPG・その他エネルギー事業の3つの事業セグメントからなります.

株価推移をみると,2007年から2008年は500円から650円の間のレンジで推移しています.リーマン・ショック時には,他の銘柄と同じく,一瞬大きく株価が下がるものの,すぐ株価が回復していますね.

9位: イオンディライト

第9位はイオンディライトです.最大ドローダウンは28.80%です.

イオンディライトは,イオン系の総合ファシリティマネジメントをやっている企業です.イオンディライトの事業セグメントは,設備管理事業警備事業清掃事業建設施工事業資材関連事業自動販売機事業サポート事業の7つから構成されます.

イオンディライトの株価推移を見ると,他の銘柄と違い,2007年から2008年は一貫して株価が上昇しています.この2年間で株価はほぼ倍になっていますね.さすがに,リーマン・ショック時には一時的に株価はさがっているものの,他の銘柄と比べてチャート上のインパクトは小さいようにみえます.

10: 京阪ホールディングス

第10位は京阪HDです.最大ドローダウンは29.06%です.

京阪HDは京阪電気鉄道を子会社にもつ大手の私鉄です.関西にお住まいの方はイメージキャラクターの「おけいはん」がおなじみです.私は初代おけいはんが好きでした.京阪の事業セグメントは,近鉄と同様に,運輸業不動産業流通業レジャー・サービス業の4つです.

京阪の株価推移をみると,2007年3月から7月までの下落のあとは,400円から480円の間のレンジで推移しています.リーマン・ショック時でも,このレンジを大きく割らずにレンジ下限付近でとどまっています.

おわりに

今回は,サブプライムローン問題とリーマン・ショックが発生した2007年から2008年において,最大ドローダウンが小さかった日本株について調べました.

鉄道やコンビニ銘柄が良かったのは,個人的に気になりました.また,イオンディライトはリーマン・ショックとか関係なく大きく株価が上昇しており,市況に影響されない銘柄ってあるんだなぁと思いました.

いずれの銘柄もリーマン・ショック時には短期的に株価は下方向に影響を受けています.しかし,あまりにも短期なので,大きく下がったところで買おうと思っている投資家はその一瞬を見極めないといけません.したがって,特に良い銘柄を暴落時に買おうと考えて,タイミングを見計らって投資するの場合はなかなか難しいんじゃないかな思います.個別株をやるなら,変に暴落を待つのではなく,良い銘柄をほどほどの価格でバイ・アンド・ホールドするのが良いのかもしれません.

各銘柄の2005年からの2008年のPERの推移を有価証券報告書ベースで確認すると,特に割安だからドローダウンが小さかった,というわけではないようです.多くの銘柄でPERは20を超えており,オリエンタルランドはPERが40を超えていました.強力なブランド力のおかげでしょうか.よくわかりません.東邦ガスは2006年まではPER13台だったので割安感はあったかもしれません.

という感じで,リーマン・ショックに強かった日本株10銘柄でした.

米国株の場合は以下をご参照ください.

好調な相場環境が続くと,暴落がくるんじゃないかと不安に思うのは私だけではないと思います.特に,暴落らしい暴落を経験したことのない,私のような新米投資家は過度...

前回は,2007年から2008年のサブプライム・ローン問題からのリーマン・ショックによる暴落時の最大ドローダウンが小さかった米国株について調べました.過去記事 サブプ...

コメント